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バスケットボールも経営もチームづくりが第一!「世界の山ちゃん」代表・山本久美さん×狩野祐介

3月8日は「国際女性の日」。名古屋ダイヤモンドドルフィンズも、毎年3月のホーム試合ではドルフィーナ(=来場してくださる女性ファン)に向けたイベント「ドルフィーナDay」を開催してきました。

日々頑張る女性を応援するべく、2022年は名古屋で活躍する女性にスポットを当てた対談企画を実施!「世界の山ちゃん」などを展開する株式会社エスワイフードの代表取締役・山本久美さんと、ドルフィンズの狩野祐介選手がここだけのトークを繰り広げます。

かつては小学校の教員だったという山本代表は、バスケットボールの指導者としても活躍していました。一方、狩野選手は2020年9月にAcredite株式会社を立ち上げて「経営者」としての顔も持つように。

そんな二人に、お互いの共通点でもある「バスケットボール」と「経営」の視点から、日々のプレーや仕事の工夫について語ってもらいました。

※コロナ禍において取材時期を慎重に判断・延期し、「国際女性の日」後の記事公開となりました。

二人の子ども時代と、山本代表の意外なバスケットボール歴

——バスケットボールに親しみがあるお二人。子どもの頃から体を動かすことが好きだったのでしょうか?

山本代表(以下敬称略):私はずっと外で遊んでいるような子でしたね。小学生の頃から、バレーボール、ソフトボール、陸上などいろいろなスポーツにチャレンジしていました。

狩野:田舎育ちなので、僕も外遊びが大好きでした。週末は朝から釣りに出かけたり、山で秘密基地を作ったり。バスケットボールを始めたのは、兄の影響です。



——山本代表はいつからバスケットボールを始めたのですか?

山本:小学6年生の頃に始めて、中学生からはバスケットボール部で本格的に練習するようになりました。当時入学した中学校にちょうど、現・桜花学園高校バスケットボール部監督の井上眞一先生(※)が赴任していたんです。

※中学校バスケットボール部から指導者人生をスタートさせ、1986年から桜花学園高校(当時は名古屋短期大学付属高校)のコーチとして全国大会通算70回の優勝を成し遂げている。高校バスケットボール界で屈指の実績を誇る名監督。

狩野:あの井上先生の教え子だったんですね!

山本:そうなんです。中学校ではバスケットボール部でキャプテンになって全国大会で優勝しましたが、高校では勉強に打ち込むことに。背が低いこともあり、井上先生にもバスケットボールだけにとどまらない選択肢を勧められたんです。それでも進学校に通いながらバスケットボールを続け、たまたま良いメンバーが集まったので県3位までいけたり、大学でも1部リーグで強豪チームと試合ができたりと、楽しくやっていました。

狩野:小学校から大学まで、バスケットボールを長く続けられていたんですね。

山本:大学卒業後は教員として小学校に赴任し、バスケットボール部の顧問になりました。子どもたちの実力のおかげで、名古屋市大会で優勝したことも。地域のミニバスケットボールの指導も任されるようになると、その年のうちに全国優勝してしまったんです。メンバーに恵まれて3回の優勝を経験しましたね。

名古屋で活躍する経営者としての姿

——お二人には「経営者」という共通点もあります。狩野選手は会社を設立しましたが、あらためて事業内容の紹介をお願いできますか?

狩野:選手のマネジメントやファンクラブ運営が主な事業です。ファンクラブの入会手続き・管理、オフィシャルグッズの企画・制作・販売など。会社を立ち上げたきっかけは、バスケットボール選手のセカンドキャリアを切り拓きたいと思ったから。現役選手として活躍できる期間は限られていて、先を見据えたら引退後のほうが人生は長いと、恩師の方々にもよく言われてきました。自分だけでなく、周囲の後輩や未来の選手たちが不安なく過ごせるよう、第2の人生で輝ける場所をつくりたい。そんな思いから始めた会社です。

——「世界の山ちゃん」は、名古屋をはじめ全国、さらには海外にも進出している人気居酒屋チェーン。事業紹介は言わずもがな、名古屋市民にも身近に親しまれている会社ですね。

山本:1981年、第1号店として新栄に開店した「串かつ・やきとり やまちゃん」がこの会社の始まりです。当時、名古屋で広まり始めた手羽先の唐揚げをメニューに取り入れ、独自のコショウ辛さを売りにしました。現在はテイクアウト専門店やラーメン専門店など、業態の幅を広げています。

——山本代表のおすすめメニューがあれば、ぜひ教えてください!

山本:看板メニューの手羽先はもちろんですが、個人的には「台湾ラーメンの具」が好きです。麺は使わず、もやしとニラに台湾ミンチを絡めたメニューでとてもおいしいですよ。卵とチーズがとろける「鉄板玉せん」や、最近では「ヤサイタ」(=野菜炒め)や「青菜炒め」もおすすめです。

狩野:食べに行かなくちゃ!僕も普段から、山ちゃんはよく利用します。選手やヘッドコーチと行くこともありますし、実家の家族が遊びに来たときには手羽先をテイクアウトしてみんなで食べました。



——ドルフィンズともパートナー契約を結んでいますが、契約のきっかけとは?

山本:私個人がバスケットボール好きというのもきっかけの一つです。最近はバスケットボールに注目が集まっていますが、昔は野球やサッカーなどメジャーなスポーツに押されていた印象でした。今度こそ、スポーツ界での勢いを伸ばしてほしい、そしてバスケットボール人口も増えてほしいと願っています。

「和」を重んじる、スポーツマネジメントと会社経営の共通点

——2016年8月よりエスワイフードの経営トップに就任した山本代表。日々の仕事についてもお聞かせいただけますか。

山本:毎朝の掃除から始まり、社員の日報確認、ミーティング、お客様へのご挨拶、広報活動などの仕事をしています。私は代表取締役という立場ですが、最近は取締役社長を別の者に任せているので、経営面ではフォローに回ることが多いですね。もともと教員だったこともあって、従業員教育は主に私の担当です。

——仕事をするうえで、特に大切にされていることはありますか?

山本:代表といえど、従業員のみなさんと同じ目線に立って考え、行動することが大切です。上にいる人が威張ったり、欲張ったりしてはいけない。トップになったから掃除をしないとか、自分が使ったコップを人に洗わせるとか、そういうことは絶対にしたくないです。スポーツマネジメントと会社経営はすごく似ていて、メンバーの「和」がないとチームワークは強くなりません。

狩野:その考え方には僕も共感します。トップが率先して動き、背中を見せることで周囲を引っ張っていける。社長になったからといって、周りとの接し方は変わっていません。



——バスケットボールもチームワークが重要。狩野選手が普段のプレーで心がけていることはありますか?

狩野:たとえ負けが続いても、積極的な声かけをしてチームの士気を高める努力は不可欠です。シーズンに入ると選手とは家族以上に長い時間を共にするので、普段からのコミュニケーションも大切に。息抜きに、一緒にゲームで遊ぶこともありますよ。プレー中だけでなく、日常生活からチームの雰囲気づくりを心がけています。

山本:私たちの会社も、利益追求よりお互いの助け合いが第一。得意・不得意はそれぞれなので、自分の強みを活かし、誰かの弱みを補うことが、良いチームの構築につながります。本部従業員と店舗従業員では職種が全く異なりますが、その溝を埋めることも大事。バスケットボールも監督より選手が主役であるように、店頭に立つスタッフがスターになれる会社をめざしています。困っている店があれば手伝いに行き、小さなことからコツコツと「がんばっているのを見ているよ」「応援しているよ」というメッセージを現場へ届けています。

「成功」の秘訣は、「失敗」してもできるまでやり続けること

——事業を営むなかで、一番大変だったことは何ですか?

山本:一番大きなピンチは、創業者であり夫の山本重雄が亡くなったときです。すぐに私が代表を務めることになりましたが、突然で何の準備もできていない状態。「みなさんの力が必要です」と素直に周囲への助けを求めて乗り越えました。次なるピンチは新型コロナウイルスの感染拡大による飲食店への打撃です。2回のピンチを経験して実感したのは、準備の大切さ。何か起こってから「さぁ、どうする?」と考えていては遅いんです。良い状態のときにも、「なぜ良い状態がキープできているのか」を分析し、さまざまなシミュレーションをして、万が一のための準備をするように気をつけています。

——狩野選手も、試合中にピンチが訪れることもあるはず。どう乗り越えていますか?

狩野:バスケットボールの試合はピンチだらけです(笑)。試合でのピンチを乗り越えるためにも、普段から練習を重ねています。勝たなくてはいけないというプレッシャーは常につきまといますが、応援してくれている方々のために結果を残せるよう、全力を出すのが僕たちの仕事。プレーを見た子どもたちが「こんな選手になりたい」「バスケットボールをやってみたい」と思ってくれたら嬉しいですね。

——バスケットボールにおいても、「失敗への対策」は念入りに行っていますか?

狩野:相手チームの分析をして、チームで戦術を練ることは基本です。でも、練習中に限ってはどんどん失敗をしても良いと思っているんです。子どもたちにバスケットボールを教えるときにも、「ミスは恐れずに」と伝えています。ミスを怖がっていたら100%の力を出せない。練習で成功するまで失敗を重ねることが、試合での勝利を導きます。

山本:「成功」とは、できるようになるまで続けること。何事も最後まで突き詰め、やり遂げることが大事ですね。

一人では難しい挑戦なら、みんなで力を合わせればいい

——これからどんな挑戦をしていくのか、お二人それぞれの展望を聞かせてください。

山本:「世界の山ちゃん」という成熟したブランドを使い、第2のステージを目指さなくてはと考えています。その最初のステップが、コショウを使ったブランディング。山ちゃんの手羽先は、コショウの辛さがやみつきになる味が特徴です。現在は多彩な企業様とのコラボ商品を販売していますが、自社の商品としても売り出せる力をつけていきたいです。

狩野:現在マネジメントしている選手をはじめ、バスケットボール選手にはかっこよくてファッション好きな人たちが多いんです。洋服を作りたいという選手も多いので、事業としてアパレル商品の企画・制作・販売にも挑戦したいですね。今はその資金準備を進めています。



——最後に、夢や目標に向かって努力している女性へのメッセージをお願いします。

山本:私は「女性だから」とか「男性だから」という考え方をすることがあまりなく、それぞれが自分の役割を果たすことが大切だと思っています。肩肘を張らず、自分の得意なところを伸ばして、苦手なところは補い合えば良い。一方で、ときには女性だからこそ理解できる事柄もあるはず。気づいたことがあれば、どんどん表に出していってほしいですね。私も今、会社ではお母さん的な立場ですし、「経営者だからこうじゃなきゃいけない」ってことはないんです。自分に合った生き方、働き方を見つけてください。

狩野:僕も、一人で何かを成し遂げることは難しい。会社の設立も、マネージャーさんや税理士さんなど、周囲の支えがあって実現できました。バスケットボールも同じで、チームの存在によってここまで続けられたと思います。助け合いながら、チャレンジをすることが大事。失敗が怖くても、やってみないと何も進まない。一度きりの人生なので、みなさんにもどんどん新しいことに挑んでほしいです。

穏やかな笑顔を見せながらも、瞳の奥に熱意の灯る二人。取材後もまだまだトークが尽きません。名古屋ダイヤモンドドルフィンズは、日頃から多くの女性ファンのみなさんに試合を支えられています。山本代表と狩野選手の言葉が、ファンや地域の女性の勇気になるよう願いを込め、今回の対談を締め括ります。

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